2011年12月26日(第2584回例会)
田中 義久 君
地区GSE委員会とは、Group Study Exchange、グループで、事業と専門職務経験の浅い25歳から40歳の男女に、文化と職業交流の機会を提供するものです。2660地区で派遣チームを構成し、海外の他地区のチームを受入れる、相互交換の形になります。今年度の相手はスリランカチームで、10月に日本に来られて1ヵ月間滞在されました。2660地区のチームは来年2月に派遣し、色々なプログラムをこなします。チーム構成は5~6名、団長はロータリアンが務め、メンバーは25~40歳、2年以上の職歴を持ち、ロータリアンの配偶者や直系の子孫であってはならないとされています。団員は公募で選びますが、ロータリアンの推薦が必要です。また、例年、公務員枠があって、大阪府や大阪市職員の方に参加して頂いています。今年度の団員であります江藤良介氏は府職員で、大阪西RCの推薦です。通常は事務方の方が多い中で、江藤様は京大の土木部出身の技術系の方です。後ほどお話を聞くことにしましょう。
Exchangeですので派遣も重要ですが、受入れも大切です。4週間滞在されますので、受入れのプログラムは、1週間ごとにIM単位で引き受けます。大阪西RCはIM5・6組にあたり、その枠内で、海外からの団員の職業研修、文化研修を担当することになります。そしてどこを見学させ、どう時間を過ごして頂くのか、いつ例会に来てプレゼンさせるのかなどを決めて、IM単位で、重複ないように、など調整するのです。
大阪西RCにはGSE委員会がありませんので、ロータリー財団委員会に担当して頂くことになります。もう一つ、受入れ体制で重要なことはホームステイ先の検討です。当クラブの場合は3年前に藤井会員に受け入れて頂きました。次年度あたりは当クラブも力を入れてプログラム作りに参画して頂ければと思っています。
現在、地区財団委員会では Future Vision Plan、未来の夢計画を進めています。これによってGSE委員会が解散するのではないかという話がありましたが、続けてほしいという声が各方面から出ており、Vocational Training Team、職業研修チームという形で残ってくる可能性が出てきました。GSEの今後の課題としては、Future Vision Planという形に則った資金の取り方の中で、今までとは少し違った形で残っていく可能性がありますので、そのあたりを研究して、国際交流につなげて頂きたいと思っています。尚、再来年の2月にはドイツのハンブルグへの派遣が決まっています。皆様方の会社の方やお知り合いを派遣して頂く中で仕事のモチベーションが上がったり、人的な人脈も構築されると思います。地区のプログラムを活用することで、当クラブの繁栄につながればと思っています。
江藤 良介氏
現在は大阪府庁で土木建築者として15年勤めています。このようなプログラムに参加させて頂くということで、長期にわたって海外に行く機会は一生に一度あるかないかですので有難く感謝申し上げます。来年2月から1ヵ月間、団長を含めて5名が参加させて頂くことになりました。大阪市の消防士の方、鞄の製造に関わっておられる方、そして女性がお一人と本当に多種多様な職業の方が一緒になってプログラムをこなします。私にとっても非常にプラスになると理解しており、滅多にないチャンスを与えて頂きました皆様に、この場をお借りしまして改めてお礼申し上げます。
私自身のことを少しお話させて頂きます。土木関係の技術者として高速道路の建設、企画の仕事をしています。大阪、特に関西は比較的高速道路が充実してきており、南北がかなり整備されています。今まさに淀川左岸線、大和川線が進められているところです。また、高速道路の料金について、民主党の政策があったりと政治に左右されるところがありますが、とにかく利用者にとって使いやすい方向で進めていこうということで取り組んでいます。
来年1月、間もなく、阪神高速が距離別料金に変わります。現在、大阪市内は定額制で700円、南の方に行くと500円、これがご利用に応じた料金ということで500~900円になります。その背景はETCがかなり進んだこともあり、10年かけて実現したことになります。ご利用される方々にとっても利用しやすくなりますので、是非有効にご活用頂きたいと思います。ETCの普及は大体9割ぐらい、現金で利用される方は少し割高ですので、ETCが3,000円で付けて頂けるということでPRしています。
来年2月から約1ヵ月、スリランカの方に職業研修で行かせて頂きますが、民族はタミル人とシンハラ人で、一昨年までは内戦があって、それがやっと終結し、今まさに経済成長しています。経済成長率は約8%、私の仕事の関係においても、去年、初めての高速道路が開通しましたので、そのあたりを勉強したいなと考えています。
スリランカの大きさは北海道より少し小さめで、人口は2,000万人ぐらい、年中温かく、今の季節でも28度ぐらいです。宗教は仏教徒が多く、来られた方とお話をしましたが、感覚としては日本人に近い面があると感じました。7年前にはスマトラ沖の大津波で大きな被害を受けられ、4万人ぐらいの方が亡くなったり行方不明になったりしています。人間が造ったものが一瞬にして破壊され、人間の無力さを痛感し、行政としても防災というよりも減災、災害を防ぐということではなく、災害が起こったら的確な情報を皆様に提供し、まずは逃げる、もしくはそこに住まないというような考え方の流れを踏まえて、防災に対する考え方が整備されているようです。そんなところからも得られるものがあると思っています。本日はどうも有難うございました。