「ロータリー財団の『未来の夢計画』」 (RI第2660地区ロータリー財団委員会副委員長 溝畑 正信 氏)

2011年11月7日(第2577回例会)

(担当会員:岡   亘 君)

2017年にロータリー財団が100周年を迎えることを踏まえ、2005年、ロータリー財団の管理委員会は奉仕の次世紀に向けて財団が進むべき構想と計画として「未来の夢計画」を練りあげ、世界で約100地区がこの試験地区となり、2013~14年度からすべての地区でこの「未来の夢計画」が実施されます。
生まれ変わる補助金として新地区補助金とグローバル補助金の2種類の補助金がロータリー財団より支給されます。

 

2つの補助金の特徴
① 新地区補助金…地区財団活動資金(DDF)の50%まで使用できます。

*人道的、教育的プロジェクトにも使用可

*1プロジェクト当りの補助額に上限も下限もない

*地元、国内、海外の既存建物の改築、修理及び施設の改築事業も可

*文化・芸術分野に関する奨学金(海外でも地元の大学に行く場合も可)

*経済的に困っている国内、海外の学生への学費の支援可

*比較的短期間の活動が奨励されている
② グローバル補助金…6つの重点分野

すなわち、

1.平和と紛争予防・紛争解決

2.疾病予防と治療

3.水と衛生設備

4.母子の健康

5.基礎的教育と識字率向上

6.経済と地域社会の発展
*6つの重点分野のいずれかに該当するプロジェクト *財源はDDFとWFと現金の組み合わせ *プロジェクト1件ごとにProposal(提案書)を提出し、その後申請します。補助金の下限は15000ドル、上限は20万ドル *ロータリーのある国でのみ事業実施が可能です。*多大な影響をもたらす持続可能で大規模なプロジェクトに資金を提供する。
なぜ未来の夢計画なのか…
①ロータリー財団の100周年に備える。

②膨大な成長(MGが1965~2000年で1万件だったのが2001~04年ではや1万件授与され、書類の山となった。

③人道的なプロジェクトで重要な存在であり続ける。

④発展していく組織

⑤ロータリアンからの意見を聞き、そのニーズに応えるときがきた。長期的な持続が望めるプロジェクトをめざす。

⑥財団プログラムを出来る限り継続性、重要性、簡素化をめざす。

 

ロータリー財団の標語と使命
(標語)世界でよいことをしよう  Doing good in the world
(使命)ロータリアンが健康状態を改善し、教育への支援を高め、貧困を救済すること通じて、世界理解、親善、平和を達成できるようにすること。

 

 

〔生まれ変わる補助金〕…職業研修チーム
たとえばGSE(研究グループ交換)これはVTT(Vocational Training Team)職業研修チームと変わるグローバル補助金でも新地区補助金でも使用可。片道可。25才から40才の年齢制限が18才以上で上限の年齢制限無しとなる。また、VTTの総予算が3万ドル未満なら新地区補助金で申請。総予算が3万ドル以上なら新地区補助金または一定の条件を満たせばグローバル補助金も申請。新地区補助金での職業研修には海外のクラブや地区との協力といった必須条件はなく、職業研修チームの構成人数や研修期間の制約もありません。また、グローバル補助金での職業研修チームのメンバーはそれぞれ異なる職業であっても構いませんが、同じ重点分野を支援するという共通の目的を有していなければなりません。またチーム編成はロータリアンであるチームリーダーは少なくとも1名と、ロータリアンではないチームメンバーが少なくとも3名で構成されていなければならず、参加人数の上限はありません。また、参加者は職業を持ち、年齢制限や海外滞在期間の制約もありません。

 

 

〔生まれ変わる補助金〕…奨学金
新地区補助金での奨学金は大学生、大学院生、期間、専攻分野、文化芸術研修等に関する制約もなく、自国の大学へ通うための学生を支援することもできます。奨学金の基準は地区で決定し、ゆるやか。極端に言えば、18才以上の日本の大学生や日本に留学している大学生にも、この補助金で支援することもできます。またグローバル補助金での奨学金は申請書を提出する前に、提唱者であるロータリアンは活動内容と期待される成果を記述したProposal(提案書)を、ロータリー財団に提出する必要があります。6つの重点分野の専攻分野とキャリア目標を持つ、大学院レベル以上の奨学生。奨学生は自分の選んだ大学の入学許可書を申請時に提出します。その申請時に受け入れ側提唱者となる地区又はクラブ名も記入する必要があります。