「世界よもやま話」 -ソロモン諸島とアラスカ- (当クラブ会員 大倉  昊 君)

2011年5月23日(第2557回例会)

(担当会員:丹生 昭教 君)

今日は皆さんがあまり行くことのない場所に行きましたので、その報告を兼ねてお話ししたいと思います。
まず初めにソロモン諸島の首都ホニアラです。一般的にホニアラに行くには、東京を出発し、パプアニューギニアの首都であるポートモレスビーへ行き、そのポートモレスビーで2~3時間待ち、ホニアラ行きの飛行機に乗るというのが最短の方法です。もう一つは、羽田もしくは成田からオーストラリアのブリスベンまで行き、ホニアラ行きの小さな飛行機に乗るという方法です。どちらの交通手段も乗り継ぎの時間を含めて14~5時間ほどかかる大変なところです。
ホニアラには空港がありますが、その飛行場は降りる時にとても恐怖感があります。滑走路は短くて狭く、バックアップがなにもないので飛行場そのものは非常に簡素な作りです。飛行機から降りますと、60~70年前の日本のような雰囲気で、ターミナルも真っ暗で、これが国際空港かと思うほどです。
ソロモン諸島は1000個程の島からなっており、そこに約52万人の人が住んでいます。島に行き、よく見てみるとまず電気がなければ電話もありません。集落に一箇所ぐらいは非常用の電話がついていますが、実際それは使ったことがないようで、ほとんどの人は電気がない、電話がない、テレビがない生活をしています。
ソロモン諸島の人々の主食はイモ類や改良型のキャッサバというもので、野菜は山や谷に草があるのでそれを食べたり、自分で獲った魚を食べたりしています。また、少しお金に余裕のある人はお米をオーストラリアから買って食べているそうです。
(ソロモンの画像を見ながら):ここにソロモンと称しまして写真がたくさんありますので、かいつまんでお話いたしますが、まずこの写真は基本的に私が撮った写真です。飛行機の上から見ますと非常に美しい島です。砂浜は白く、海はきれいで汚れておりません。左上の写真は高度5、6000メートルくらいから撮った写真で非常に美しく、緑が豊かです。時々立派な家が映っていますが、それはオーストラリア人が経営するリゾート施設で、村の人が住んでいるわけではありません。このように飛行機から撮った写真はたくさんあり、皆さんお持ちのパソコンで〝ノエビア?フォトギャラリー〟と検索していただくと100万枚位の世界各地の写真が載っておりますので興味のある人は是非ご覧ください。
→ http://photo.noevir.jp/
次はアラスカの話に入っていきたいと思います。
アラスカは皆さんご存知のように日本から最も近いアメリカで、ハワイよりも近く、距離は羽田から計算すると5400キロです。定期便で行くなら、東京からロサンゼルスに出て、ロサンゼルスからアンカレッジ行きの定期便に乗る方法、あるいは東京からシアトルに出て、シアトルからアンカレッジまで行く方法です。つまり、ロサンゼルスまで9時間として約14~5時間かかるということになり、距離は近いのですが定期便で行くとかなりの時間がかかるということになります。
私がなぜアラスカに行くのかというと、アラスカは自然がとても豊かで、尚且つ自然保護を徹底しているからです。自然が一番豊かなのはカナダよりアラスカではないでしょうか。どんなアラスカの奥地でも清潔でゴミがありません。
アラスカでは、例えば熊に襲われたなどの何かトラブルに巻き込まれても、レスキュー部隊がどんな悪天候でもヘリコプター、飛行艇、水上機などを使って助けに来てくれるので非常に安全で快適なところです。
アラスカの人々の生活ですが、アンカレッジやフェアバンクスの町に住んでいる人たちは、他のアメリカの49州と同じような生活をしています。非常に自然が豊かな離島へ行くと、立派なロッジを建て、自家発電で生活しているのでとても近代的です。
また、アラスカはアメリカ50州の中で一番石油が採れ、アラスカを南北に縦断するパイプラインが通っています。石油による収入が非常に多く、その配当金としてアラスカに住んでいる人たちは、州政府から年間1400~1500ドルほどを受け取っているそうです。
(マッキンリーの画像を見ながら):ここにマッキンリーを中心に撮影した写真がありますが、マッキンリーは北米で一番高い山です。この上空の写真も誰も見たことのないようなマッキンリーを撮っております。
シロクマもアラスカにはたくさんいますが、皆さんが普段写真で見ていらっしゃるシロクマはほとんどカナダのチャーチルというところで撮った写真です。餌付けをしているようで野性味がありませんが、アラスカのシロクマは野生的で、写真を撮っていても後ろを注意していないと噛み付かれるかもしれないし、食べられるかもしれません。毎年写真を撮りにきた人が1人か2人は犠牲になっているそうです。
そして、アラスカには我々と同じモンゴリアンの血が流れた原住民のエスキモーがいますが、彼らはアメリカ合衆国及び州政府が保護政策を執っており何もしなくても食べていけるのであまり働かず、お昼からアルコールの匂いがプンプンします。彼らは非常に友好的で、エスキモーの集落に行き、「君の血と僕の血は同じモンゴリアンなのですよ」と話すと非常に喜んでくれます。
このように、アラスカは非常に魅力的で雄大でとても清潔で安全ですので、みなさんも時間があれば是非一度訪れてみてください。
以上をもちまして本日の卓話は終了させて頂きます。