「私と奉仕活動」 (髙士 雅次 君)

2011年12月12日(第2582回例会)

新しく入会された方々のため、簡単に自己紹介をさせていただきます。私のクラブ入会は平成8年2月で、職業分類は自動車学校、大阪市都島区と兵庫県西宮市で自動車教習所を経営しています。
前回の卓話は担当委員長として「新世代奉仕について」を、その前は国際奉仕委員長として「メキシコチアパス州における医療援助について」という活動報告をしましたので、自分自身の話をするのは久しぶりです。これまでは職業柄、交通ルール改正の話をお聞きいただいていたのですが、前回以降大きな法改正がなかったため、お話しする内容が5分間分くらいしかありません。そこで今回は私自身の話をお聞きいただこうと思います。
私は人からよく「用があって電話しても、いつも会社に居ないね。」と言われます。たぶん皆様は私が昼間から仕事もせずにふらふらと遊んでいると思われているのではないでしょうか。今日はその誤解を解くべく、私が日常どこで何をしているか、そしてそこまでするのはなぜかという話をさせていただこうと思います。
私は大学在学中の20歳くらいから、商売の真似事を始めまして23歳の時には会社を設立して色々な仕事に手を出していましたが、どれもうまくいきません。それどころか親に心配をかける親不孝な人間でした。あまりにうまくいかないのでパソコンの占いソフトなどで自分を占ってみると、そのどれもが「人と社会に貢献しましょう。人を助け、導くことが成功につながります」という結果になります。そんなとき、人から頼まれて他人の会社のお手伝いをする機会に恵まれました。これが意外にもうまくいったのです。また、感謝もされました。それ以来、自分の会社も人からの預かり物だと考えて経営するようにしました。そうすると段々と商売がうまく行く様になり、人と社会に奉仕することは自分の仕事がうまくいくために必要不可欠だと思うようになったのです。それ以来、社の内外で色々な奉仕活動をしています。
まず、自分の会社では6年前くらい前から近隣の幼稚園等を対象に「母と子の交通安全教室」を毎年実施しています。開始当初は、何か裏があるのではないかと警戒されたようで、ご案内に伺ってもなかなか取り合ってもらえませんでしたが、今は9園・1校で実施しています。また天神祭には近隣住民に花火見学を楽しんでいただこうと教習コースを開放しています。そして来年からは自転車乗車中の交通事故防止のために高校生対象の自転車安全講習を実施していく予定です。教習所で一日自転車安全講習を受講いただき合格者に校長先生が自転車運転免許証を発行するというもので、まず来年2月に兵庫県西宮北の教習所で県立有馬高校を対象に実施する予定になっています。これらの講習等はすべて無償です。
さて、ここからは私が昼間会社を留守にして取り組んでいることです。私の所属する業界団体は、社団法人大阪自動車学校協会というのですが、約3年前からその会長として業界の地位向上のためにいくつかの事業に取り組んでいます。具体的には、教習指導員の指導能力向上のための学科教習競技会の開催、府下全域における高齢者講習受講待ち日数の短縮、協会加盟全教習所でのエコドライブ講習の受講可能化等です。その他、業界団体全国組織の副会長、業界有志約50校で構成する研究会の代表幹事なども引き受けており、その会議等のため一か月に平均二回は東京に出張しています。
個人としての奉仕活動の第一は、ロータリークラブです。あまり積極的に活動してこなかったのですが、入会時に私を推薦いただいた会員から、「例会に皆出席すること」と「役を頼まれた時は断ってはいけない」と申し渡され、この二点だけは守って活動して参りました。入会以来約16年間に、当クラブにおいては松本会長年度のクラブ幹事を含めて理事役員を4年間、また2660地区では地区の二つの委員会で計6年、地区幹事を1年そして神崎ガバナー年度の地区代表幹事と計8年も地区の委員を務めさせていただきました。そして現在は当クラブの副会長を務めさせていただいております。
このほかにも3軒のマンション管理組合で理事長や監事を務めています。オーナーが自ら居住するファミリータイプではなくどちらかといえば投資用マンションの管理組合です。これらの組合では毎月あるいは2カ月に1度の割合で理事会を開催し、本当にいろいろなことを討議しています。未収管理費の取り立てから居住者に関する様々な苦情処理そして大規模修繕の計画・決定まで、マンションの価値低下を少しでも防いでオーナー皆様の資産を守るよう努めています。
また3年ほど前から有馬温泉の会員制リゾートホテルの再建に管理組合の理事長の立場で取り組んでいます。共有者約900人の預け金などの資産は会社倒産とともになくなってしまったのですが、せめてホテル利用権だけでも維持して会員権がまた価値を持つ様にと、新しく契約したホテル運営会社とともに毎月知恵を絞っています。
ロータリークラブやマンション管理組合の活動を通して普通なら出会えない方々と知り合ったことや、一緒に活動するなかでそれらの方々から学んだことは、私の人生にとってかけがえのない宝物だと思っています。これらの奉仕活動のなかで本当にいろいろなことを学ばせていただきました。
最後に私がこれから取り組む予定にしていることをお話します。それは、当クラブの山内会員がすでに手掛けておられる水耕栽培農業と、その農場を活用した障害者雇用支援事業です。来年開始の予定ですが、他の仕事を引退後も、これだけは健康である限り続けていけたらと思っています。
ご清聴ありがとうございます。