「ガバナー公式訪問」(国際ロータリー 第2660地区ガバナー 松本 新太郎 氏)

2010年11月15日 (第2534回例会)

本日は「公式訪問」としておじゃまする機会をいただき、大変うれしく思っております。さて皆様には日頃より、ロータリー活動に様々な形でご尽力いただいており、誠にありがとうございます。また第2660地区の活動にも多大なるご協力を賜り、この場をお借りして感謝申し上げます。皆様にはこれからもクラブ事業に、そして地区の活動にも、存分にそのパワーを発揮していただきますことを期待しております。

100年以上の歴史を誇るロータリークラブにおいて、今年度の一年間はわずか1小節に過ぎません。私は微力ながらその1小節に全力を集中し、精一杯タクトを振ってまいりたいと考えておりますので、皆様もお一人おひとりの「音」を発していただきますよう、お願い申し上げます。

さて皆様もすでにご承知の通り、本年度のRIのテーマは「地域を育み、大陸をつなぐ」です。レイ・クリンギンスミス会長は当初、実行目標として次の8項目を掲げられました。

1)平和と、紛争の予防と解決
2)疾病予防と治療
3)水と衛生設備
4)母子の健康
5)基本的教育と識字率向上
6)経済と地域社会の発展
7)ポリオ撲滅
8)ロータリー財団への支援

以上の8項目ですが、実はこれが今年度の「すべて」ではありません。RI会長の熱い思いはその後も、さらに進化を続けています。RIの規定審議会では今年4月、第5番目の奉仕部門として「新世代」が追加されました。また会長はRIの新しいビジョン「より大きく、豊かで、大胆に」を打ち出されました。さらに「クラブのサポートと強化」「人道的奉仕の重点化と増加」「公共イメージと認知度の向上」の3本柱からなるRIの長期計画も提唱されました。これらは「未来の夢計画」として2013-2014年度から完全実施される予定で、すでにパイロット地区での試行が始まっています。

このように、ロータリーをめぐる環境は今、世界でめまぐるしく変化を続けています。私もガバナーとして、出来る限り鮮度の高い情報を皆様にご提供してまいりたいと考えております。皆様もどうか、常に最新の情報に敏感であり続けていただきますよう、お願い申し上げます。

次に、我々の第2660地区の方針についてですが、今年度のテーマは「ロータリークラブについて もう一度考えてみませんか」とさせていただきました。私はこの一年間ガバナーとして、ロータリークラブについて、もう一度考えてみたいと思っております。そして皆様にも、もう一度考えていただくことができれば、とも願っております。「なぜロータリークラブが誕生したのか」「どうしてロータリーが世界的な広がりを実現したのか」「日本国内でもここまでロータリーが普及した理由は何か」「そして何よりも、あなたはなぜ、ロータリークラブに入会したのか」「なぜ、今もロータリー活動を続けているのか」。こうした問いを背景に、もう一度原点を見つめ直し、ともに前進していくことができれば、と考えております。

具体的には次の9項目を挙げさせていただきました。

1)会長と委員長のリーダーシップに期待します
2)クラブの活性化と相互交流の推進を図ります
3)若者を育み、世代をつなぎます
4)新しい仲間を増やします
5)健康と倹約に留意します
6)地区への参加を推進しましょう
7)自分にできる奉仕を、もう一度考えてみます
8)ロータリー会員について、もう一度考えてみませんか
9)地区大会・国際大会への参加

これら9つの項目を通じてこの一年間、皆様にロータリークラブについて、もう一度考えていただきたい。それが私の願いです。

私たちの奉仕活動は1年や2年といった短期間のものではなく、あくまでも長期間にわたる取り組みです。そういった意味も含め私はこの1年間、全力を尽くし、次年度の岡部ガバナー・エレクトに少しでも良い形でバトンをつないでいくことができれば、と考えております。

「ロータリークラブについて もう一度考えてみませんか」。

ただ漫然と前進を続けるだけではなく、時には立ち止まって初心に帰り、もう一度考え直してみる。そうして納得した上で、それからまた次の一歩を踏み出せばいいのではないでしょうか。「納得の一歩」の方が「無意識の一歩」よりもずっと力強いはずです。確かな足跡を残せるはずです。そう信じております。

この一年、ともに力強く歩んでまいりましょう。本日はありがとうございました。